カンボジアの教育・青少年・スポーツ省(MoEYS)において、吉田和浩教授が講演を行いました。
2024年9月17日にカンボジアの教育・青少年・スポーツ省(MoEYS)において、広島大学IDEC国際連携機構CICEのセンター長である吉田和浩教授が講演を行いました。「新たな傾向と教育開発~ギャップ発見のための戦略的分析~」というテーマで、25名の参加者が講演に参加しました。現在の課題として、かつてから問題として認識されている金融の問題やアクセスなどに加え、近年ではCOVID-19やAI技術の拡大などが影響していると述べられました。また、国際的な教育開発の潮流について分野ごとに整理しながら説明されました。UNESCOや世界銀行の考え方や目標に着目しつつ、参加者に国際協力の意義や教育自体の目的について問い直されました。そして、プロジェクト型からプログラム型支援への移行についての理解を促し、そこに生じるギャップが援助構造の変化や教育政策の実施に影響を与えることで、他のプロジェクトが中断されてしまった事例などにも言及しました。
講演の最後には 現在の教育の目的は何であるか、国際的な教育がもたらす結果はどのようなものか、またその成果を何によって理解するか、といった多角的な観点から参加者同士でディスカッションをしました。多様な意見が交わされたことで、参加者の理解が促されました。これまでの各機関の国際協力に対する目標や取り組みを比較しながら、従来とは変わりつつある教育開発の流れや目標達成の仕方をどう目指すべきかについて知見を深められる大変有意義な機会となりました。講演会の最後には、カンボジア教育・青少年・スポーツ省のPUT Samith副長官閣下より、総括のお言葉をいただきました。