広島大学教育開発国際協力研究センターCenter for the Study of International Cooperation in Education Hiroshima University

国際学生コロキウム2025を広島大学で主催・開催しました

2025年2月24日~2月28日に広島大学とマレーシア科学大学(Universiti Sains Malaysia)による、国際学生コロキウムが広島大学にて開催されました。広島大学からはCICEインターン11名、マレーシア科学大学から10名の学部生、大学院生が参加しました。本コロキウムでは、不透明で不確実な将来に向けて、二か国の学生同士が協力し希望を見出せるようなイベントとなるように、「Re; envision, Co-enhance」をテーマに掲げ、式典の実施、研究発表、フィールドワーク、文化交流を実施しました。

 

学術発表では、研究テーマを学生たち自ら打ち立てて発表を行いました。発表者たちも教育学や工学、経営学、国際協力学など多様な学術的背景をもって発表を行い、また日本とマレーシア両国の文脈から、雪を解かすような白熱した議論がおこなわれました。また広大内から多くのオーディエンスが訪れ、盛況の中で発表を行いました。ある広大生は発表を通じて、自分自身のフィールドワークを振り返りながら、多文化共生制度を推し進めるほど、教室内で取り残されるマイノリティが生まれてしまうねじれの構造について指摘し、主張しました。マレーシアはエスニック多様性を国家に内包しているため、USMの学生ら自身に深く関連する課題として認識し、活発な議論が交わされました。

 

式典の運営も学生が主体となって執り行い、国際会議におけるマナーや国際プロトコルを実際の準備や当日の運営から身に着けました。これらの経験から得られる学びは学生にとって極めて貴重な財産であり、社会へはばたいた後も活きるスキルです。フィールドワークでは、東広島市を代表する世界的企業サタケ、広島市災害伝承館、平和記念資料館などを見学しました。サタケでは日本が誇る技術力について学び、アジア全体のコメ食文化への日本企業の貢献について知ることができました。また、災害伝承館や平和記念資料館での見学を通じて、災厄からの復興にむけた人々の思いの強さについて学びました。式典の運営やフィールドワークの計画など、学生生活では得難い経験値が凝縮されたプログラムでした。

 

来年度以降も学生の実りある学びの場となるような国際学生コロキウムを開催していきますので、学生の皆さんのご参加をお待ちしています。

 

<国際学生コロキウム2025スケジュール>

日時       行事内容

2/24      開会式、キャンパスツアー

2/25      学術発表、料理体験

2/26      サタケ訪問、災害伝承館見学

2/27      厳島神社訪問、平和記念資料館見学

2/28      平和事後学習、閉会式

 

<広島大学学生発表題目一覧>

  1. How to redesign Co-Learning Physical-Education?
  2. “Co”-enhancement? “Left”-enhancement?: Through the lens of Classroom Religious Segregation in the BARMM
  3. Proposal for Socially Open-ended Mathematics Problem
  4. Comparison of English Education in Japan and Overseas
  5. Reconsidering the Value of What May Be Lost Through Development
  6. Evaluation of Proactive Learning Attitude
  7. Decarbonization and Efficiency of Ports through Simulation
  8. The Role of Consumer Education in Enhancing Sustainable Business Management
  9. The Present Situation and Significance of “Jagriti,” a shelter’s existence in Siliguri, India
  10. Exploring Barriers to Education for asylum seekers in Egypt -A comparative analysis of asylum seekers who arrived at a younger age and those who arrived at a later age-
  11. Consideration of the practical application of traffic measurement using deep learning