ダイバーシティ教育センターと多文化共生国際セミナー(CICE特別セミナー)を共催しました
多文化共生国際セミナー:異なる文化の人と共生するために
2020年9月28日(月)9:30~12:00@オンライン
SDGsの目標でもある「誰一人取り残さない」の取り組みに向けた多文化共生セミナーを ダイバーシティ研究センターと共催 しました。
Gerald LeTendre(ペンシルバニア州立大学・教育政策部長・教授)
「オンライン環境下における異文化間コミュニケーション能力形成」
概要:近年、学校や大学はどこも学生の多様性を尊重してきており、学生・教員ともに異 文化間コミュニケーションスキルが必須となってきている。長年、ビジネスや国際 関係では異文化間コミュニケーションの能力(ICC)は重要視されてきたが、それ は教育の分野においても多様な学習者に対応する教員に必要な資質である。 本講義では、異文化間コミュニケ―ションスキルがどのように形成されるのかに ついて、基本的な理論をいくつか検証する。外国人留学生との異文化間コミュニケ ーション対策について、大学レベルの論文を示しながら触れる。そして、異文化間 コミュニケーション理論や技術がオンラインの環境でどのように修正されてきたの かを議論する。最後に、オンライン教職教育プログラムのなかでの異文化間コンピ テンシーの育成や、オンライン教育ならではの、より平等に教育が万人に行き届く 可能性といった近年の研究について論じる。
(PDF) Developing Intercultural Communicative Competence in Online Environments (英語)
(PDF) Developing ICC in Online Environments (日本語)
杉村美紀(上智大学・グローバル化担当副学長・教授)
「教育における言語の役割」
概要:教授言語と言語教育の役割とは何だろうか?多様化する社会では言語に二 つの役割があると先行研究では述べられている。一つ目の役割は、政府はし ばしば公教育における使用言語として公用語を設定することで国家統一政策 を形成してきたということである。二つ目の役割としては、人々は皆、自己 の文化的アイデンティティと文化的背景の象徴として、母語を残していこう とするということである。これらの要素に加え、言語は人々の政治的・経済 的・社会的な必要性に応じ、選択されてきた。 人は、よりよい学びや仕事、暮らしの機会を得ようとする。特に、現代の 移民時代においては、変容する言語の役割は、人々の教育的ニーズに応じる ためには、多文化教育のなかのあらたな機能として考えられるべきである。 本発表では、マレーシアと日本に住む中国人に対する教育に着目し、言語の 3 つの役割の比較可能な関係性を明らかにする。
(PDF) Roles of Language in Education (英語)
(PDF) Roles of Language in Education (日本語)